
考えを捨てて良い理由をご説明します。
すぐに結果を出さねば…の誤解
治療師は初診で来られた利用者さんには、まず気に入って戴くために「結果を出さねば」と思い勝ちです。
そして結果を望むあまり、必要以上に細かな説明や施術が長くなったりしがちです。
しかし「すぐに結果を出さねば」と焦る必要はないのです。
利用者さんは、自分の症状が分かっています。それが辛ければ辛いほど、キチンと治したいと思って訪れています。
利用者さんが知りたい事は次の事柄なのです。
・自分は今どのような状態なのか。
・この施術で改善するのか。
・改善するまでどの位掛るか。
などを明らかにして欲しいのです。
それらを初診でキチンと説明できれば、たとえその場で改善しなくても印象を悪くする事はないのです。
開業は上手くなってから…の誤解
技術のイロハから覚えて下積みを重ねて技術を磨き、やがて開業する…。
これは「上手くなってから開業する」という考え方です。これも間違いではありません

すると自分の弱点や課題も見えて来るのでスキルアップのポイントも解かり上達するのです。
ですから必要最小限の事柄を覚えたらまず独立して、その後徐々に技術を磨き上げて行くのもアリです。
もちろん計画的に行う事は当然ですが、このようにすると開業は意外と早く出来ます。
安い料金で施術せねば…の誤解
街には低料金のマッサージ店が増えています。すると私たちもつい「安くしないとダメかな」と思ってしまいます。

安いだけのサービスを提供するお店には、それなりの考え方の人たちが集まります。
一方で施術の品質を重視する人たちも数多くいらっしゃいます。
品質重視の利用者さんは、施術の品質が良ければ、抵抗なく多少高めの料金でも支払って下さいます。
要は料金に対して、どれだけ価値のある施術サービスが提供できるかです。それが実現できれば「低料金」でなくても大丈夫なのです。
どんな利用者も顧客にする…の誤解
これは半分正しく、半分間違いです。
治療師は誰にでも一様に接する必要があります。その意味では正解です。
しかし治療は技術だけではなく人柄もあります。「相性」と言い換えた方が分かりやすいかも知れません。
率直に言いましょう。実は治療室にはその先生と相性の合う、ファンしか残りません。
相性の合わない利用者とは、どんなに丁寧に接していても離れて行きます。

例えば治療室を維持するためには、最低何人の利用者が必要でしょうか。
例えばそれが50人だとしましょう。
つまり相性の合うファンを50人集めれば、治療室は回るわけです。
「その程度の人数ならコツコツやれば何とかなりそうだ」と思いませんか。
「どんな人も顧客に…」は考え方は立派ですが、現実的には難しいのです。実際は

きつい言い方ですが、離れた利用者さんには深追いをせず、相性の合う利用者さんに手間と時間を掛けて下さい。