腹診ではその人の「体のコンディション」が判ります。特に経絡指圧ではそのお腹の状態を12経絡の状態とリンクさせて診ますので、「経絡の状態」も同時に把握できます。

腹診は江戸時代に盛んになりました。様々な資料があることから種々の腹診法があったようです。これも「虚実」の診察と同じように、主観的に掴んで判断していたようです。中には具体的な徴候をもって診断した例ももちろんあります。ただ現代医学的に考えてみると、中が見えない腹診術で外部の徴候だけで「内部の状態」を言い切ってしまうのは論理的に無理があります。

指圧では「元気度」を測る目安として腹診法を利用しています。お腹が虚していますと、予後が悪く治りも遅いのです。反対にお腹が実していますと、多少症状があっても施術後すみやかに症状が好転するので、そのような治療の目安として利用しているわけです。