6月28日から30日までの3日間、新宿の京王プラザホテルで第50回・日本東洋医学会学術総会が開かれました。東京での開催は5年ぶりと言う事で参加して来ました。新宿で開催という事で沢山の参加者が集まっていました。
●令和初の開催…合気道の招待演武
今回の学会は令和になって初めての学会開催という事で、その最初にふさわしいユニークなプログラムが多かったように思います。とくに改元して新時代を迎えるという事で、既成概念を打ち破る趣旨で、「気」を司る武道である合気道・道主、植芝守央氏を招き、記念講演と演武を披露して戴きました。間近で見るとなかなかの迫力でした。
●シンポジウム「経絡とは何か」…
まず4人の先生方が登壇し、各先生方の専門の見地から「経絡」を述べ、その後会場の人たちを交えてディスカッション…。そのような流れでした。専門外の人には分からない話も多く、端々を聞く限りではあまり「経絡」については分かっていないように感じました。とくに経絡現象を自律神経と脳との関連で説明する話が多く、今一つの印象を受けました。傑作だったのは、会場から質問が有った時、各先生方の答えが、全員「私の専門外で、わかりません」でした。
●西洋医学一辺倒…!
また聴講して感じた事は、議論の方法が西洋医学一辺倒だという事でした。効果の証明が二重盲検や統計解析、またEBMなどが常識になっていて、古典的な証や虚実の話は全く出て来ないのには驚きました。東洋医学会と言っても、内容は西洋医学のようでした。
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