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現在指圧を進行中の症例を掲載しました。とくにここに挙げた症例は普段私たち指圧治療師が治療室で普通に遭遇するケースではありません。この患者さんはリウマチですが、リウマチのクスリは一切服用せずに指圧と食養だけで過ごしているのです。リウマチは激しい痛みがあるのが特徴ですが、その痛みに指圧が劇的に効いた一症例として掲載しました。現在も観察と治療は続いておりますが目だった症状の変化もなく病状は安定しています。
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症例公開 @
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指圧でリウマチが寛解した例です。リウマチは関節の炎症や痛み、そして関節破壊から変形へと進みます。原因は未だに良く判っておらず、30代〜60代の女性に多い病気です。関節の強張りのほか激痛が伴うのが特長です。このSさんも女性で60代で発症し、さまざまな治療をしましたが効果なく、医師からは「いずれ寝たきりになるでしょう…」とまで言われました。今回Sさんの了解を得て公開しました。
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| 1.病気の経緯 …くすり抜きで病気と対峙… |
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Sさんは家族で会社を経営しており、60代後半で発病しました。会社経営のほか主婦としての仕事もあり多忙を極めていたそうです。そんな折手に違和感を感じました。最初は捻挫かと思ったそうですが症状が治まらず、病院で検査をした結果リウマチである事が判りました。病院で治療を受けるものの、病状は良くならず激しい痛みに襲われるようにもなりました。痛みは終日続き、その結果体重が激減したそうです。慈恵医大の主治医からステロイドを処方され、
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| リウマチについて… |
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リウマチは免疫作用の異常から来る病気で、関節の炎症及び変形などを主な症状としています。初期は関節の強張り程度ですが、症状が進むにつれ関節が腫れ激痛が走り、やがて関節が破壊されて変形するようになります。治療は薬物療法が主体で、痛み止めや抗リウマチ薬、ステロイド剤などを投与して病状の安定を図ります。現在様々な新薬が開発され治療技術も進んでいるようですが効果と副作用とのバランスが難しく、そこが療養のネックになっているようです。【リウマチの詳細→】
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それを服用すると痛みがウソのように消えます。そこで日ごろ出来なかった家事仕事を思い切りやると、薬が切れた時に前以上に痛くなったと言います。それ以来Sさんは漢方薬以外の薬は一切やめ、自力で闘病する事に決めました。リウマチは彼女の左右の手指と足指、ならびに膝と肘を侵し、指先は腫れと痛みで変形しました。一時は畳の縁を踏んだだけで痛みが走ったそうです。知人の紹介で鍼灸治療をしたもののはかばかしくなく、息子さん(医師)の勧めで経絡指圧を受診しました。
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| 2.アプローチとその経過 |
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Sさんは息子さんの自宅まで出向き、そしてそこで指圧をすると言う形で行いました。診ますと聞いていた以上に酷く、手指や肘は無理なリハビリで真っ赤に腫れあがり、とくに右膝は触れただけで激しい痛みを訴えました。指先にも変形があり(左の写真)、体位の変換どころか寝る動きもままならない状態です。指圧は全身指圧が建前で、時間も1時間程度は掛かりますが、とても出来そうにありません。そこで@最初は座位のまま行い、A施術時間を最初は20分から行う事から始め、状況に合わせて徐々に増やして行く事にしました。圧度はソフトな感じで、とにかく痛くない程度に指圧します。まずは指圧に慣れるように施術をするのが第一ですから、「証」を取るのは取れるようになってから…と腹を括りました。取り合えず週一回の施術でスタートしたのです。
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| 3.現在の状態 |
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平成13年が初診ですからかれこれ随分たちます。現在の状態は症状(痛み)に大きな変化はなく安定しています。Sさんの毎日は朝早く起床してから、体操や軽い運動を行います。日中も出来るだけ体を動かすようにしているそうです。食事は玄米を主として、あとはお気に入りのサプリメントや漢方薬などを飲んでいるとの事です。自発痛が全く無いわけではないのですが、力を入れて動かした時にとくに痛む程度だと言っていました。また息子さんが医者なので年二回検査をうけています。息子さんは「リウマチの薬を全く服用していないのに検査値が下がっている…」と驚いていました。とにかく痛みがそれ程ないのですから、食欲もあり外出やショッピングなどにも前向きです。喋り声も大きく、知らない人が見るとどこが難病なんだと首をかしげるそうです。(【闘病談】で声を聞いて見て下さい)現在は週に一回指圧を受けています。
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| 4.考 察 |
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リウマチは炎症から関節破壊、変形へと進んでゆく病気です。多くの研究者がこの病気と取り組んでいますが、現在でも治療法は確立されておりません。リウマチはとにかく痛みが辛い…。とんでもないくらい痛いとSさんも述べています。治療の根幹は薬物療法なので「痛み止め」と「抗リウマチ薬」で症状と検査値を下げる治療をします。患者さんの関心がより効果のある新薬に集まるのは仕方ない事だと思います。その流れのなかでクスリを一切使わないと決心したのですから、一般のリウマチ患者の方が聞いたら気違い沙汰と思われるでしょう。私たちも依頼を受けたときは一瞬戸惑いました。しかし施術してみると症状が緩和されるのです。
痛みさえなければ…
この痛みさえ無ければ、リウマチはそれほど辛い病気ではないのかも知れません。それは痛みが関節破壊を促進し、そして変形へと続いていくからです。ですから痛みをコントロールできれば一応関節破壊や変形を和らげる事ができるのではと思います。それは傍らでSさんを見ていますと、指圧を続けて数年になりますが、著しく変形が進んだ様子がないからです。確かに痛みがあると日常のQOLも低下します。
リウマチは全身病。ただし指圧の治し方は関節炎と同じ
指圧では「打撲・捻挫」を治す施術法があります。痛い患部を指圧せず、その関連した遠隔部位を指圧して症状を取る東洋医学独特のアプローチなのですが、これが効果がありました。また最初は患部周辺は手を触れただけで痛むと言う状態でした。そこで患部とは全く関係のない部位を全身的に行う指圧を試みました。これも効果的で症状が緩和したのです。要するにリウマチは局所にこそ症状が出ていますが、指圧的には全身病だと言うことです。それが理解できると指圧は全身指圧を主施術とし、体調の管理は漢方の「腹証」で診てやればよいのではと思うようになりました。実際からだのコンディションと症状はリンクしており、またその日のコンディションの変化と腹証の変化は関連性があります。
指圧は本当に効くのか…
最後に指圧はこの病気に本当に有効なのかという疑問が残ります。ここに挙げた症例はまぐれであって一般性に欠ける症例だったかも知れません。この疑問については症例を積み重ねて検討する以外にないのですが、ただ私のところで他の治療師にこの方法を伝えた事があります。彼の患者さんはリウマチ歴十数年の女性だそうですが、当初真っ赤だった手指が3〜5回の指圧でピンク色に戻り痛みが緩和したという報告を写真つきで戴きました(治療前の写真がなかったので比較はできませんでした…)。この一時をもって「指圧は有効なのだ」とは断言できませんが、少なくとも一つの可能性が見えた気が致します。これからも更に深耕を重ねて、リウマチに悩む方々の手助けになればと思います。
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